■箱庭療法と日本の伝統・文化

箱庭療法実践と日本の伝統・文化教育の教材開発研究

 

 

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教育心理学の一環で、箱庭療法は当初、主に特別支援教育や子ども用のセラピーとしてユング研究所の河合隼雄によって日本で発展してきた。複雑な概念や言語構成の発達が未熟な児童に対して箱庭を用いる事で抽象的な表現の中で自己表現を行うもので河合は欧米と比較して非言語的表現の多い日本の文化に適していると評価している。 

 


日本には伝統的にお盆の上に石を置き、風景を作る盆石や盆景など古くから箱庭で遊ぶ文化があったという。江戸末期から明治にかけて盆景の系統的な流派が形成されており箱庭療法の取り扱い次第では日本の伝統文化としての一側面も含んでいる。

 


●対象に想定される児童

 


現在、特別支援教室に週2日おじゃましており、小学校低学年の児童の中には自分の感情や思いを言語化できない子どもがおり、土いじりが好きな児童に箱庭療法を用いた自己表現の成功体験を積み重ねることができると考える。

 

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●教材観
家庭で出る菓子折りの空き箱やペットボトルなどを盆器として用いる。また、山間部に位置する学校では紅葉や松のこぼれ種から発芽した樹木が多くある。また、都留市では盆景に用いやすい富士山の噴火でできた火山岩がそこら辺にゴロゴロ転がっている。また、盆化粧として用いる苔は奥が深く山間部であれば多種の苔類を採取することができる。また、本教材は小学校低学年の生活科の単元にある「秋を見つけよう」などの季節を発見する学習との関連性も有する。