■北朝鮮拉致問題について

 

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先日、拉致家族会の横田滋さんが亡くなられた。安倍政権の元で北朝鮮との拉致問題は硬直状態が続いている。拉致問題は既に1980年代から政治問題となっていた事を考えると余りに遅きに失したと言わざるおえない。もともと1980年代から90年代初頭まで日本での北朝鮮に対する認識は概ね好意的な国民感情にあったわけで、当時の大韓民国軍事独裁で経済的に立ち遅れていた事からも北朝鮮への評価は高かった。当時の社会党北朝鮮労働党は友党関係にあった。それなのに社会党拉致被害者の問題に真摯に向き合わなかった。当時の北朝鮮優位な国民世論の中で拉致問題に取り組んだのが今は亡き中川昭一だった。中川さん達の働きかけが2002年の小泉訪朝に繋がっていく。

安倍晋三も創世日本グループのメンバーで中川さんと同じく自民党の中でも保守らしい保守ではあるが拉致問題が前進しないのは拉致問題を政治的なパフォーマンスに利用しているとしか見えない。17年の衆院選北朝鮮の脅威を煽る外交姿勢は拉致問題解決を遅らせる事になった。安倍さんの頭の中には小泉政権官房長官時代に拉致問題で脚光を浴びた記憶がまだ残っているのではないか。拉致問題を前進させるには北朝鮮への圧力から対話へと外交方針を転換しなければならない。横田さんの死去を受けて中川先生を思い出すと共に拉致問題の早期解決を願う。